CHRの購入を検討する中で、インターネット上の買わない方がいいという噂や後悔したという口コミを目にして不安を感じている方は少なくありません。
スタイリッシュなデザインに惹かれつつも、後部座席の狭さや視界の悪さ、さらには生産終了に伴うリセールバリューへの懸念など、実際の使い勝手や経済的なリスクについて詳しく知りたいと考えるのは当然のことです。
1.2ターボエンジンの加速性能や燃費に関する実態、そしてヴェゼルやカローラクロスといったライバル車と比較してどちらを選ぶべきかなど、購入前に解消しておくべき疑問は山積みです。
- 後部座席の居住性や視界の悪さが許容範囲内か具体的にイメージできる
- 生産終了したモデルを購入する際のリスクやリセールバリューの現状を把握できる
- 競合車種と比較した際のCHRの立ち位置やスペック差を明確に理解できる
- 自身のライフスタイルにおいてCHRを選ぶべきか見送るべきかの判断基準が得られる
C-HRを買わない方がいいと言われる5つの理由

- 後部座席が狭いという評判の真実
- 視界が悪く運転しにくい死角の問題
- 1.2ターボの加速が遅いと感じる場面
- 燃費が悪いという口コミと実態
- 生産終了はなぜ?国内撤退の影響
後部座席が狭いという評判の真実

CHRのデザインにおける最大の特徴であり、同時に最大の弱点とも言われるのが後部座席の居住性です。外観の美しさを優先したクーペライクなルーフラインと、複雑に造形されたボディ形状の影響を強く受けています。
実際に乗り込んでみると、足元のスペース自体はコンパクトSUVとして極端に狭いわけではありませんが、頭上のスペースであるヘッドクリアランスには余裕がありません。
身長175cm程度の成人が座ると頭髪が天井に触れるか触れないかというギリギリの空間になることが多く、背筋を伸ばして長時間乗車するには窮屈さを感じる可能性があります。
さらに深刻なのが閉鎖感です。リアドアのウィンドウ面積が非常に小さく、かつ高い位置にあるため、座った状態での視界は極めて限定的です。
外の景色が見えにくく、目の前には太いピラーやドアの内張りが壁のように立ちはだかるため、乗員は穴倉や独房にいるような心理的な圧迫感を覚えることがあります。この閉鎖感は車酔いを誘発しやすく、小さなお子様や閉所恐怖症の傾向がある方にとっては過酷な環境となり得ます。
また、フロントシートがスポーツタイプのハイバック形状をしていることも、後席からの前方視界を遮る要因となっており、家族や友人を頻繁に乗せる予定がある場合には、ディーラーや中古車販売店で実際に後部座席に座って確認することが不可欠です。
視界が悪く運転しにくい死角の問題

CHRのスタイリングを決定づける太いCピラーとキックアップしたリアドアウィンドウは、ドライバーに対して斜め後方の視界不良という課題を突きつけます。
運転席から左後方を目視で確認しようとしても、そこには窓ではなく壁が存在するため、死角が非常に広くなっています。高速道路での合流や車線変更の際、並走する車両やバイクが死角に入り込んでしまうリスクがあり、目視確認だけに頼る運転は危険を伴います。
バック操作や駐車時においても、この視界の悪さはドライバーの負担となります。リアウィンドウの天地幅が狭いため、ルームミラーから得られる後方情報は限定的です。
そのため、バックモニターへの依存度が極めて高くなり、カメラ映像なしでの後退操作は目隠し運転に近い状態になります。これから中古車で購入を検討する場合は、ブラインドスポットモニターなどの安全装備が搭載されている個体を選ぶことが事故リスクを低減する上で非常に大切です。
デザインの犠牲となった視界の悪さは、慣れで解決できる部分もありますが、運転に自信がない方や初心者にとっては大きなストレス要因となり得るため、事前の試乗で車庫入れなどを試してみることを推奨します。
1.2ターボの加速が遅いと感じる場面

CHRにはハイブリッドモデルと1.2Lガソリンターボモデルが存在しますが、特にガソリンモデルに関してはパワー不足を指摘する声が多く聞かれます。
搭載される1.2L直噴ターボエンジンは、小排気量ながらターボの力で走らせるダウンサイジングコンセプトを採用していますが、CHRの重厚なボディ重量に対してトルクの余裕が十分とは言えません。
具体的な不満として挙がるのが、信号待ちからの発進や合流時の加速におけるもたつきです。アクセルを踏み込んでもワンテンポ遅れて加速が始まるような感覚、いわゆるターボラグやCVT特有の反応の遅れが重なり、キビキビとした走りを期待するドライバーにとってはストレスとなる場合があります。
特に多人数乗車時や急な上り坂ではエンジンが唸りを上げるものの速度が乗らないという状況に陥りやすく、余裕のあるクルージングを楽しむには力不足感が否めません。
街乗り中心であれば大きな問題にはなりにくいですが、高速道路を頻繁に利用する方や、追い越し加速でのレスポンスを重視する方にとっては、期待外れとなる可能性があります。
燃費が悪いという口コミと実態

ハイブリッドモデルがリッター20kmを超える優れた燃費性能を発揮する一方で、1.2Lターボモデルの燃費については厳しい評価が散見されます。
カタログ上の燃費数値もハイブリッドには及びませんが、実燃費においてはその差がさらに広がる傾向にあります。これは前述のパワー不足とも関連しており、重い車体を動かすためにアクセルを深く踏み込む機会が増えることが主な原因と考えられます。
市街地でのストップ&ゴーが多い環境では、リッター10km前後、あるいは条件次第で一桁台に落ち込むケースも報告されています。
近年のコンパクトSUVは燃費性能が向上しており、ライバル車であるヤリスクロスやヴェゼルのハイブリッドモデルなどと比較すると、CHRのガソリン車は維持費の面で見劣りします。
車両本体価格が安いからといって安易にガソリン車を選ぶと、日々のガソリン代がかさみ、トータルコストでは割高になってしまうリスクがあるため、年間の走行距離やガソリン価格の変動を考慮した冷静な試算が求められます。
生産終了はなぜ?国内撤退の影響

CHRは2023年7月をもって日本国内での生産を終了しました。欧州では新型となる2代目モデルが発売されていますが、日本市場には導入されず、事実上の撤退となっています。
この背景には、トヨタのグローバル戦略と日本市場におけるニーズの変化が関係しています。発売当初は爆発的なヒットを記録したCHRですが、その後の市場では実用性と居住性を重視する傾向が強まり、カローラクロスやヤリスクロスといったパッケージングに優れた車種に人気が移行しました。
メーカーが日本市場においてCHRの役割は終わったと判断したことは、既存オーナーや購入検討者にとって心理的なネガティブ要素となります。見捨てられたモデルという印象は、将来的なブランド価値やリセールバリューにも影響を及ぼす可能性があります。
また、海外専売モデルとなったことで、国内でのアフターパーツの開発が縮小したり、純正部品の供給体制に対する漠然とした不安を感じたりするユーザーもいます。これから購入する場合は、絶版車となることを理解した上で、その希少性やデザインに価値を見出せるかどうかがカギとなります。
それでもC-HRを買わない方がいいか最終判断
- リセールが悪くなる傾向と対策
- 中古が安い理由と購入時の注意点
- ヴェゼルとどっちを選ぶべきか比較
- カローラクロスと比較したデメリット
- CHRを買わない方がいい人の特徴まとめ
リセールが悪くなる傾向と対策

生産終了モデルとなったCHRは、中古車市場においてリセールバリューが不安定になるリスクを抱えています。一般的に、モデル廃止や後継機の国内未導入が決まると、市場での注目度が下がり、買取相場は下落トレンドを描くことが多くなります。
CHRの場合、かつての人気ゆえに中古車の流通台数が非常に多く、供給過多の状態にあることも相場が上がりにくい要因の一つです。
特に、ボディカラーが黄色や青などの個性的な色であったり、装備が簡素な低グレードであったりする場合は、値落ち幅が大きくなる傾向があります。
一方で、GR SPORTのような特別仕様車や、走行距離が少ない高年式のハイブリッドモデルは底堅い人気を維持しており、比較的高いリセールバリューを保っている個体もあります。
リセールを意識して購入するのであれば、白や黒といった定番色を選び、ナビや安全装備が充実した上級グレードを狙うのが賢明です。また、海外への輸出需要も限定的であるため、長期保有を前提とするか、乗り潰すつもりで購入するのが経済的な損失を抑えるための考え方と言えます。
中古が安い理由と購入時の注意点

中古車サイトでCHRを検索すると、驚くほど安価な車両が見つかることがありますが、そこには明確な理由が存在します。主な要因は、初期型モデルの経年劣化と過走行、そして修復歴の有無です。
2016年の発売から時間が経過しており、走行距離が10万kmを超える個体も珍しくありません。また、ターボモデルとハイブリッドモデルの新車価格差が中古市場では縮小、あるいは逆転しているケースもあり、新車時は高価だったハイブリッドが割安で売られているように見えることもあります。
購入時の最大の注意点は、ハイブリッドバッテリーの劣化リスクです。ハイブリッド車の駆動用バッテリーは消耗品であり、交換時期が近づいている安価な個体を購入すると、納車後に数十万円単位の修理費用が発生する恐れがあります。
車両価格の安さだけで飛びつかず、バッテリーのコンディションや整備記録簿をしっかりと確認することが大切です。また、前期型のガソリン車では装備が簡素な場合があるため、Toyota Safety Senseの世代や機能差(夜間の歩行者検知の可否など)を細かくチェックし、自身の求める安全基準を満たしているか確認することをおすすめします。
みんなの声~口コミ・レビュー~
トヨタC-HRの買わない方がいいと言われる真相を解明!口コミ一覧
ヴェゼルとどっちを選ぶべきか比較

CHRの購入を迷う際、必ずと言っていいほど比較対象に挙がるのがホンダのヴェゼルです。
ヴェゼルはセンタータンクレイアウトという独自の特許技術により、コンパクトなボディサイズからは想像できないほどの広い室内空間と多彩なシートアレンジを実現しています。
後部座席の足元は広く、座面を跳ね上げて背の高い荷物を積むことも可能です。
実用性という観点では、ヴェゼルが圧倒的に優位に立っています。家族での使用やキャンプなどのレジャーを想定している場合、CHRの積載能力では不足を感じる場面が多いのに対し、ヴェゼルであれば不満なく対応できるでしょう。
一方で、走行性能やデザインの奇抜さ、ボディ剛性の高さからくる安心感においてはCHRに分があると感じるユーザーもいます。
独身やカップルでの使用がメインで、生活感のないスタイリッシュな車を求めるならCHR、ファミリーユースや利便性を最優先するならヴェゼルという選び方が、後悔を避けるための明確な基準となります。
カローラクロスと比較したデメリット

同じトヨタのラインナップにあるカローラクロスは、CHRと同じプラットフォームを使用しながらも、正反対のキャラクターを持つ強力なライバルです。
カローラクロスは実用性を徹底的に追求して開発されており、CHRの最大の弱点である後部座席の狭さと荷室容量の少なさを完全に克服しています。487Lという大容量のラゲッジスペースはCHRの約1.5倍に相当し、大きな荷物も余裕を持って積み込むことができます。
また、カローラクロスは視界も広く確保されており、誰にでも運転しやすい設計となっています。CHRと比較した際のデメリットは、デザインが保守的で無難である点くらいしか見当たりません。
CHRの尖ったデザインや独特の走行フィールに強いこだわりがない限り、客観的なスペックや使い勝手で選ぶならばカローラクロスの方が満足度は高くなると考えられます。
CHRを選ぶということは、カローラクロスが提供する快適性や利便性を捨ててでも、そのデザインと世界観を手に入れたいという強い意志が必要になるということです。
C-HRを買わない方がいい人の特徴まとめ
『CHR 買わない方がいい』という評価の核心は、この車が「実用性」よりも「デザイン」にすべてを捧げたモデルであるという点に尽きます。最終的に購入を見送るべきなのは、車に対して「快適な移動空間」と「使い勝手の良さ」を最優先する方々です。
具体的には、後部座席に家族や友人を乗せる機会が多い場合、C-HR特有の窓の小ささと閉鎖感は、同乗者に強い圧迫感やストレスを与える原因となります。
チャイルドシートの乗せ降ろしも困難であり、子育て世代や、週末にキャンプ道具を満載して出かけたいアウトドア派にとっては、物理的な制約が多すぎて「買わない方がいい」という結論にならざるを得ません。
運転面でも、デザイン優先の太いピラーが生む死角は、初心者やバック操作が苦手な方にとって大きなリスクです。
また、1.2Lターボの加速感に物足りなさを感じたり、生産終了によるリセールバリューの下落を懸念したりする経済合理性を重視する方にとっても、推奨しにくい選択肢です。
カローラクロスやヴェゼルといった、積載性と居住性に優れた強力なライバルが存在する今、「形に惚れ込んだ」という強い動機がない限り、機能性を重視する合理的な判断としては、他の車種を選ぶのが正解と言えるでしょう。
